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魂の「ゆりかご」としての肉体および環境
2010/11/20
私が生きているこの時間は私にしか経験することが出来ない時間です。
経験は記憶として残されやがて概念化され人格形成の基礎になります。
そして、経験は肉体を通して成されます。
経験の内容は環境によって左右されるものも大きいのですが、
肉体の感覚器官の精度にも大きく左右されるものです。
一緒に食事をした経験も、味覚に敏感な人と、
あまり味を気にしない人とではその経験についての印象が違うものになります。
体調の良し悪しでも感じ方は変わってしまうので、
感覚器の基礎能力ばかりか健康状態によって経験は快くも悪くも変わってしまうのです。
体調が優れないときに不機嫌になって何をしても楽しくないなどという経験は誰にもあるものです。 『健全な魂は、健康な体に宿る』と宣伝していたモーターボート振興会のコマーシャルも、 まんざらウソではないということです。 もっとも、何を持って『健全』とするかは問題ですが…。
誤解を招いてしまいそうなので付け加えます。
バリバリに健康な肉体を持っていれば、良い感性を身につけ、魂を磨くことができるわけではありません。 視覚障害者と呼ばれる人が、豊かな音楽の才能を見せる例は少なくありません。 社会的に障害者と呼ばれる人たちが芸術面に才能を伸ばしています。 もちろん頑強な芸術家がいないわけでもないでしょう。 ここで言いたいのはそういった障害者と呼ばれる人たちも、 豊かな感性を育み、魂を輝かせているということ。 ここであえて“呼ばれている”と表現したのには訳があります。 全てではありませんが、障害と呼ばれる部分を『個性』として認識する家族もあるからです。 社会インフラがいわゆる健常者を基準に整備されるものですから、 ハンデを越えるのにはご家族含め多くの努力をなされての事でしょう。 しかし、その努力によって、人の輪が築かれてより豊かな人生を送れているという感想も聞きます。
女性と男性とでは肉体的特長が異なります。
子供の頃は大差ありませんが、思春期から青年期にかけてそれぞれの変化を遂げます。 それに伴って感性の方も変わっていきます。 単純に体型から、男性はより行動的に、女性は内向的に向かうと言われます。 皮膚や筋肉の硬さなどにも差が現れます。 これは触覚に影響を及ぼすでしょう。 感覚が違うということは魂に送られる内容が違っているということです。 女性には月経がありますから、それだけで行動性が制限される傾向は否めません。 そして女性は出産可能な体を整えますから、生命力がより強いとも言われ、 それだけ安定感を持つことが出来るのでしょうか。 生殖器における感覚はもちろんそれぞれ固有のものですし、 妊娠・出産は男性には経験の仕様の無いことです。 行動内容が変われば、経験内容はもちろん変わります。
これらは一般論であって生殖器の問題を除いては、必ずしも全てに当てはまるものではないと考えます。
あくまで性差による傾向であって、それ以上に各人の個性が尊重されるべきです。
最近では、性同一性障害というのが取りざたされていますが、これは残念なことです。 女性としての肉体を男性化させるために、あるいはその逆にするために、 体にメスを入れて転換するというのはもったいないことです。 私は根が頑丈なようで、大きな病気などしたことがありません。 だけど、虫歯が原因で前歯を差し歯にしました。この違和感ときたら…。 上の歯と下の歯の噛み合せというのは実に良く出来ていて、 再現するのはこんなにも難しいものとは思いもよりませんでした。 また、お恥ずかしい話ですが、痔をわずらてこちらも手術を受けました。 術前に比べれば全く快適ですが、若干しまりの悪さを感じます。 以前タレントのはるな愛さんが、 手術で作ったバストのメンテナンスは そうとうな痛みが伴い大変なんだと話していたのを聞きました。 医療は進歩しているかもしれませんが、元の性別のらしさを捨て、 他の性の形はまねても感覚の全てをナチュラルに再現することは不可能なことです。 そのときには、元の性別の感性は壊されてしまうわけです。 感じ取れる内容が減ってしまうのですから、 わざわざ自分の世界を捨てているようなものです。
さて、肉体の外側の環境から感覚する経験もありますが、環境には脳内環境と言うものもあります。
アドレナリンの分泌や、ホルモンバランスの問題で人の感情に影響を及ぼすということです。
これらを根拠に、感情や心が脳によって作られると主張されることになります。
ちょっと飛躍するように思われるかもしれませんが、マジンガーZという漫画をご存知でしょうか?
ガンダムよりも前に登場した、人間が搭乗するタイプの巨大ロボットの魁です。これはロボットの頭部にコックピットがあります。 まさに人間では脳がある部分がコックピットなのです。 このコックピットの内部について細密には描かれていなかったように思いますが、 現在の自動車の運転席の様子から考えてみましょう。 コックピットということは、運転指令系統の全てがそこに集約されています。 燃料系統の情報も全て表示されます。 屋外の気温・大気状況などの情報が表示されることもあるでしょう。 まさにマジンガーZの頭脳です。 ここにはもちろんパイロットが乗っています。一人乗りです。 人が乗るということは、そこに空調設備はあるべきでしょう。 マジンガーZには無かったかもしれませんが、 パイロットのためにオーディオシステムが搭載されても良いでしょう。 このコックピットはヘリコプタのようにそれだけで飛行します。 頭脳のなくなった状態ではマジンガーZは動きません。 しかし、コックピットを残してパイロットだけが降りてしまってもマジンガーZは動きません。 これは肉体の中で脳の占める役割と、魂の関係に似ています。 マジンガーZの環境認識のためのセンサーは、人間の感覚器官とは比べ物にはなりませんけれど、 パイロットはその情報を読み取って判断し、行動を決定します。 コックピットにマシンの状態や、外部の環境の情報を表示してみても、 それを読み取るパイロットが居なければ全く意味を成しません。 マシンを操縦する機能が集約されていても操縦するパイロットが居なければ動かないのです。 アドレナリンやホルモンは、空調やオーディオシステムのような機能(脳内環境)と 見ることが可能です。
私たちは肉体というマシーンに搭乗している魂というパイロットのようです。
このマシーンはとてつもなく高性能ですが、一人一人微妙に違う性能を備えていたりします。
素晴らしいセンサーを備えて豊富な情報を魂にもたらし成長を促します。
ただし、途中で降りたり乗り換えたりすることは出来ません。
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